2024年8月1日と2日にパシフィコ横浜で行われたGoogle Cloud Next Tokyo ’24 に行ってきた。 MicrosoftやAWSのイベントはそれぞれ複数回行ったことあるけど、Googleのイベントには意外とあまり行ったことがなかった。

パシフィコ横浜は去年のポケモンワールドチャンピオンシップス2023横浜みなとみらい以来。

とにかく人が多くて、入退場時は毎回すごい列だったりして、導線などもあまり練られていないように感じた。 一方でスポンサーブースの派手な感じとか、セッションの内容とかは面白かった。

基本的には5月に開催されたGoogle I/O 2024のRecap Eventというような雰囲気だったけど、8月2日の日本時間早朝に発表されたSpannerの最新情報も取り上げられていたりした。 これは意外とすごいことだと思っていて、他の日本の外資系ITカンファレンスだと、本国で発表された情報は日本のスタッフも知らないので数週間かけてキャッチアップしているといった話もあるけど、少なくともGoogle Cloud Nextはこの話題について本国での発表後すぐに日本のカンファレンスに持ってくることができたということになる。

GeminiやVertex AIを影で支えるCloud Run

昨今のビッグテックの流行の例に漏れずGoogleもAIを大々的に取り上げていて、その中でもGeminiやVertex AIが特にピックアップされている。それは分かっていたことだった。

一方で、それらAIを呼び出したりするコードは Cloud Run で動いているという事例が多かった。Cloud Runというのは私の最も好きなクラウドサービスで、コンテナを適当にビルドしてデプロイすればアプリを動かせるというやつ。「そこCloud FunctionとかApp Engineでも良くない?」という所も全部Cloud Runになってる事が多かった。とにかくCloud Run多い。 自力でモデル作るとかゲーム開発とかのパフォーマンス求められるとGKEが出てくるけど、そうでない場合は基本Cloud Runだった。フロントエンドもバックエンドもバッチ処理も全部Cloud Run。GeminiやVertex AIが主役だけど、Cloud Runは影の主役だったと思う。

結局AIの機能はどのクラウドプラットフォームでも似たような物がある中で、Cloud Runの存在はGoogle Cloud選ぶ決め手のひとつになっていると思った。Microsoft AzureにはContainer Appsがあるけど。

  • Dockerさえ使ってれば学習コスト低く、開発者はAI機能に注力できる
  • ゼロスケールするのでPoCとかの段階でもコストを削れる
  • タイムアウトとかの制約がゆるいので、生成に時間がかかるAIも普通に待てる

こうして見ると、生成AIとも相性良いな。前から使ってたので気付かなかったけど。

Chromebook

Chromebookのブースもあって、「Chromebook使っていますか〜」と聞かれたので、私用でも仕事でも使っていますよ〜今日はC436FA持ってきてます......みたいな話はしなかったけど、開発者向けハイエンドモデルを国内でもっと売って欲しいという話は伝えてきた。

ChromeOSはコンテナ使った開発が快適で、そのままCloud Runにでもデプロイすれば開発の体験が結構良くなるというGoogleに閉じたストーリー的にも良いんだけど、最近GoogleがChromebookを開発者向けに売る気があまり無さそうなのが残念に思っている。